毎年何を報告する?定期報告の時期と準備|こども性暴力防止法

こども性暴力防止法

こども性暴力防止法では、施行準備や犯罪事実確認を一度行えば終わりではありません。

保育所、認定こども園、児童発達支援、放課後等デイサービスなどの義務対象事業者は、施行後、毎年1回、こども家庭庁へ定期報告を行います。

「いつから報告するの?」

「何を報告するの?」

「毎年、一から職員の情報を集計するの?」

といった点を事前に確認しておきましょう。

定期報告は毎年1回

義務対象事業者は、毎年4月末日時点の状況について、5月末日までにこども家庭庁へ定期報告を行います。

ただし、2027年は法施行直後のため定期報告は行いません。

初回の定期報告

初回の報告期限は、2028年5月31日です。

初回については、2026年12月25日の施行日から2028年4月末日までの状況を報告することになります。

こども性暴力防止法の定期報告は毎年5月末までで、初回期限は2028年5月31日

義務対象事業者は何を報告する?

保育所、認定こども園、児童発達支援、放課後等デイサービスなどの義務対象事業者について、こども家庭庁への定期報告で大きく確認されるのは、次の2点です。

  • 犯罪事実確認の実施状況
  • 犯罪事実確認記録等の情報管理状況

犯罪事実確認については、報告期間中に対象業務従事者として登録されていた人について、確認の区分、対象業務への従事状況、犯罪事実確認の期限、確認書の受領状況、いとま特例の利用状況などが報告対象になります。

施設・事業所ごとに、犯罪事実確認を行った人数や、いとま特例を適用した人数なども集計されます。

こども性暴力防止法の定期報告で確認される犯罪事実確認と情報管理の主な内容

「こまもろう」の情報も活用されます

定期報告のたびに、事業者がすべての情報を一から入力し直す仕組みではありません。

「こまもろう」に登録されている対象業務従事者や犯罪事実確認の実施状況、確認期限、いとま特例の適用状況などの情報を活用して報告を行います。

そのため、普段からこまもろう上の職員情報を正しく更新しておくことが大切です。

退職や配置変更などがあったにもかかわらず情報が古いままになっていると、定期報告の際に確認や修正が必要になります。

いとま特例を使った場合は経緯を残しておく

急な欠員などにより、犯罪事実確認が完了する前に対象業務へ従事させる「いとま特例」を利用した場合、その利用状況も定期報告に含まれます。

利用した場合には、

  • なぜ犯罪事実確認を行ういとまがなかったのか
  • どのようなやむを得ない事情があったのか
  • いつ対象業務への従事を開始したのか
  • 確認までの間にどのような安全措置を講じたのか

といった経緯を確認できるようにしておきます。

また、「やむを得ない事情」に該当することを証する書類等も保存しておく必要があります。

ポイント

特例を利用したという結果だけではなく、なぜ利用できたのかを後から説明できる状態にしておくことが重要です。

情報管理の状況も報告します

定期報告では、犯罪事実確認を行ったかだけでなく、犯罪事実確認書を適切に管理しているかについても確認されます。

例えば、

  • 情報管理の責任者を置いているか
  • 犯罪事実確認書を取り扱う人を必要最小限にしているか
  • 情報漏えい等が起きた場合の報告体制を整えているか
  • 情報管理規程に沿った運用ができているか

情報管理規程を作るだけではなく、実際に規程どおり運用しているかまで確認されます。

研修もこども家庭庁への定期報告に入る?

ここは少し注意が必要です。

保育所、認定こども園、児童発達支援、放課後等デイサービスなどの義務対象事業者がこども家庭庁へ行う定期報告では、研修などの「犯罪事実確認以外の安全確保措置」は報告事項に含まれていません。

研修を含む安全確保措置について、こども家庭庁への定期報告が必要になるのは認定事業者等です。

ただし、対象職員への研修そのものは必要ですので、誰が研修対象なのか、誰が受講済みなのか、いつ・どの研修を受講したのかといった記録は、定期報告とは別に管理しておく必要があります。

定期報告のためだけに書類を増やさない

毎年5月になってから報告用の資料を一から作るより、普段の運用をそのまま定期報告につなげる方が管理しやすくなります。

  • こまもろう上の従事者情報を適切に更新する
  • いとま特例を使った場合は、理由や安全措置、必要な書類をその都度残す
  • 情報管理規程に沿って責任者や取扱者、アクセス権限を管理する
普段の職員情報、いとま特例、情報管理の記録を毎年の定期報告につなげる

初回の定期報告期限は2028年5月31日ですが、報告対象となる情報は施行後から積み上がっていきます。

施行時から準備

施行時から定期報告までつながる管理方法を決めておくことが大切です。

複数事業所がある法人は取りまとめ方法も決めておく

複数の保育所や児発・放デイを運営している法人では、事業所ごとに管理方法がバラバラだと、定期報告の際の確認が大変になります。

例えば、

  • こまもろうへの登録・更新を誰が行うのか
  • いとま特例の記録をどこへ残すのか
  • 各事業所の状況を誰が確認するのか
  • 誰が最終的に定期報告を行うのか

といった役割を先に決めておくとよいでしょう。

一方、犯罪事実確認書に記載された情報については、通常の人事情報と同じように法人内で広く共有してよいわけではありません。

役割は分けて考える

定期報告を取りまとめる人と、犯罪事実確認書を閲覧できる人は分けて考える必要があります。

定期報告の作成・申請を代行します

まつうら行政書士・社会保険労務士事務所では、こども性暴力防止法に基づく毎年の定期報告の作成・申請を代行します。

定期報告の時期に、こまもろう上の情報や事業所の運用状況を確認し、必要な報告内容を整理したうえで申請手続きを行います。

また、初回の報告時に情報が足りないということがないよう、対象職員の管理、いとま特例利用時の記録、情報管理規程の運用、複数事業所の取りまとめ方法などを事前に整理することもできます。

施行時の準備だけでなく、その後の毎年の定期報告まで継続して対応したい事業所もご相談ください。

こども性暴力防止法の対応支援を見る

参考:こども家庭庁「こども性暴力防止法」

※本記事は2026年9月時点で公表されている情報をもとに作成しています。

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