助成金セミナー「公的助成金の活用術」を開催 【助成金が活用されていない4つの理由】

那覇市の商工団体さんからお話をいただき、「公的助成金の活用術」セミナーを開催しました。

参加いただいた事業者さんは少人数でしたが、その分質疑応答も活発に行われ盛り上がりました。

1on1から少人数でもセミナーは随時受付いたしますので、ぜひお問い合わせくださいね。

先日のセミナーでお話しした内容を一部ご紹介します。

目次

助成金が活用されていない4つの理由

雇用保険に加入して一定の要件を満たした場合に申請することで受給できる「雇用関係の助成金」

中小企業の発展を目的に創設されましたが、十分に活用されているとはいえない状況です。

今回は、助成金が活用されていない4つの理由をご紹介します。

1、よく知られていない

助成金は毎年、政治の動向によって新たなものが創設されたり廃止されたりしています。

また、年度の途中であっても制度が変更されたり、原資がなくなると受付を中止されたりします。

そのため、そもそも「どんな助成金があるのか知らない」という事業主の方が多いのです。

2、種類が多すぎて分からない

助成金と一口にいっても、外見上同じようなものも多く、コースによって細分化されたりと種類の多さから難しさを感じてしまいます。

3、申請がめんどう

身も蓋も無いですが、最大の難関は申請の難しさです。

何度も役所に足を運び、多くの書類を準備・作成しなければならず多くの手間がかかります。

一度挑戦した事業主の方であっても「2度とやりたくない」という声を聞くこともあります。

4、相談先が少ない・不親切

唯一、代理で申請を行える社会保険労務士であっても、上記のような申請の難しさから業務として取り扱っていない人が多いです。

助成金を取り扱う社労士は全体の約1割といわれています。

また、助成金センターなど窓口の対応も不親切なことが多く、「パンフレットを渡されて終わり」ということが往々にして起こります。

以上の4つの理由から、助成金は十分に利用されていないどころか、存在さえ知らない人が多いという現状があるのです。

しかし、この4つの理由は裏を返せば「意外なタイミングで活用できる助成金がある」ということでもあります。

専門家に丸投げすることで「面倒で」「不親切」な制度とも関わらずに済みます。

以下では弊所でおすすめしている助成金をひとつピックアップしてご紹介します。

助成金を受ける上では、適切な労務管理や会社都合の解雇があるかどうかなどの要件もありますが、何よりもまず、セミナーや個別相談で、助成金の存在を「知らなきゃ損だ」と感じてもらえたら幸いです。

助成金を受ける上で最も重要な「タイミング」についてもご説明します。

2023年おすすめの助成金

人材開発支援助成金(事業展開リスキリングコース)

新規事業展開に必要な訓練にかかった費用の一部を助成します

首相が育児休業中のリスキリング(既存の業務から離れ新たなスキルを習得すること)の重要性について語り、良くも悪くも注目を集めたことは記憶に新しいのではないでしょうか。

雇用流動化のための人材育成は今年度の政府の方針として重視されていることであり、これまでにも存在した人材開発支援助成金がコース等が統合、要件が緩和され利用しやすくなり、あらたなコースとして「事業展開リスキリングコース」が創設されました。

ポイントは以下のとおりです。

雇用形態を問わず訓練の受講が可能

・最低訓練時間が10時間以上に短縮

・正社員化、賃上げで助成率アップ

これまでは非正規雇用者が「正規雇用を目指して」訓練する場合に助成されるものでしたが、雇用形態を問わず受給可能となりました。

また、最低訓練時間も20時間から10時間に短縮されています。

新規事業展開リスキリングコースの場合、そうではない一般コースに比べ、賃金助成や経費助成の金額や助成率が優遇されています。

賃金助成:OFF-JT 1時間あたり 960円

経費助成:外部講師や受講費等 75%

※OFFーJTは業務と区別して行われる研修を指します。

また、支給人数や回数・金額の上限も新規事業展開リスキリングコースは優遇されています。

1労働者につき1年度で3回まで

リスキリングコースは1事業所1億円まで

あくまでも所定労働時間内における業務命令を受けての訓練が対象であり、時間外や休日(*)に行ったり、自主的なものは対象外です。

e-ラーニングも対象です。

ある程度の規模の会社で新人教育が制度化されていたり、新事業のために訓練が必要な場合に幅広く利用が可能ではないでしょうか。

ポイントはタイミング

助成金について「知らなきゃ損」という理由は、存在を知らないと申請する発想に至らないということもありますが、

手続きなどを行うタイミングがシビアな助成金が多いということも理由にあげられます。

この人材開発支援助成金もその格好の例です。

研修開始の1ヶ月前までに「計画書」の提出が必要

助成金のつくりが、このように手続きの期限や方法について「知っている」前提で組み立てられているため、せっかく要件に当てはまるように見えて期限を知らないために機会を逃してしまうことが起こり得るのです。

他にも、育児休業に関する助成金でも事前の面談や計画の作成が必要であったり、生産性向上のための設備投資への助成もすでに購入済みのものは対象外であったりするなどです。

「知らなきゃ損」ということが少しでもわかっていただけたかと思います。

人材開発支援助成金以外にも弊所でお勧めしている助成金についてまとめていますのでぜひご覧ください。

お気軽にご相談ください

いかがでしたか。

存在を知られていない、知っていても申請が難しいのが助成金です。

それでも、雇用保険料を支払っている、中小企業でも個人事業主でも利用できる助成金を利用しないのはもったいないです。

弊所では相談無料&着手金なし&成果報酬でリスクを抑えた助成金申請が可能です。

本業に専念しつつ資金繰りも同時に行うため、専門家である社会保険労務士にご相談いただければと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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